累積コインデイズ・デストロイド価値

HODL / 保有期間 · CoinBoss指標センター

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Source: blockchain.info on-chain statistics, refreshed every 12 hours.

誕生の背景と目的

CVDD(Cumulative Value-Days Destroyed、累積価値・コインデイズ破壊)は、アナリストの Willy Woo 氏が2018年に考案し、2019年4月に David Puell 氏のリサーチ記事 "Experiments on Cumulative Destruction" とあわせて公開した指標です。その動機は次のとおりです。Coin Days Destroyed(CDD、当サイトの専用ページで解説)は、古いコインが持ち主を変える日々のフローを記録するものですが、Woo 氏はこのフローを累積し、右肩上がりに上昇し続けるバリュエーションの下限ラインへと変換しようとしました。氏自身の言葉を借りれば、これは「新しい買い手へ移動するコインの年齢を追跡するボトムモデル」であり、古いコインが新しい手に渡ることで市場が認識するフロア価値が切り上がる、という発想に基づいています。

計算方法

計算は3ステップです。まず各日の CDD にその日の価格を掛け、ドル建ての Value-Days Destroyed(VDD)を求めます。次にジェネシス(創世)から累積合計し、最後に市場の経過日数と、600万というキャリブレーション定数で割ります。Woo 氏と Puell 氏は、この600万という数字がビットコインのファンダメンタルズとは無関係の経験的なフィッティングであることを率直に認めており、それがこのモデルに「実験的」というラベルが付く理由です。結果として得られるのは、ほとんど下落することのない、滑らかな米ドル建てのカーブです。

CDD ファミリー内での役割分担

同じ木から伸びた枝であり、それぞれに役割があります。CDD は日次のフロー(古いコインが動いたか?)を示します。VDD Multiple は、そのフローのドル価値が直近1年と比べて過熱しているか冷え込んでいるかを問うもので、天井寄りのシグナルです。CVDD は全履歴を累積・正規化し、価格空間におけるフロアラインへと変換したもので、底値寄りのシグナルです。姉妹関係にある移転価格(transferred price)ファミリーでは、Terminal Price(移転価格 × 21)が天井を、Balanced Price(実現価格から移転価格を引いたもの)が底を示します。このページの指標が際立つ点は、CVDD がオシレーターではなく、現物価格と直接比較できるラインであることです。

実績と限界

実績は公開チャートで検証できます。2015年や2018年末といったサイクルの底では、現物価格が CVDD ラインまで下探りしました。弱気相場の間もゆっくりと上昇し続けることから「上がり続けるフロア」という異名を持ち、時間とともに切り上がる底値の目安を提供します(Woo 氏は2022年6月に CVDD が約1万5,400ドルであると公に言及し、その後のサイクルの安値はこのラインの上で持ちこたえました)。一方で限界も同様に明確です。600万という定数は純粋に過去データへのフィッティングであり、Woo 氏自身も、この種のモデルが将来のサイクルを保証するものではないと明言しています。また、価格がラインから大きく上方に乖離しているときは、距離に応じてその有用性が薄れていきます。CVDD は深い弱気相場におけるフロアの座標の一つとして扱うべきであり、必ず到達する価格目標と見なしてはいけません。
Alongside holder behavior, watch short-term leverage via BTC liquidations and funding rates.